カロテノイドは動植物に含まれる赤や黄色の色素で、ファイトケミカルの一つです。効能としては強い抗酸化作用を持ち、活性酸素から体を守ります。具体的にはガンや生活習慣病を防いだり、美肌効果やシミ予防、目の健康を守る働きがあります。その種類としては、αカロチン、βカロチン、リコピン、ルティン、ゼアキサンチン、カプサイシン、アスタキサンチンがあり、それぞれ色素や含まれている食べ物、期待できる効果が異なります。また体の中に入り吸収されたカロテノイドは種類により異なった組織や臓器に蓄えられます。たとえばβカロチンは副腎、リコピンは精巣に多く見られることから、それぞれ副腎のホルモン分泌、精巣の生殖機能といった重要な役割を助けていると考えられます。
このようにカロテノイドは種類により働きが異なるので、一種類だけを摂取するのではなく、多くの種類を摂ることが大切です。現在一日350g以上のいろいろな野菜を食べることを厚生労働省が勧めていますが、350gの野菜のカロテノイドの量はおおよそ6㎎となります。これはガン予防のために推奨されるカロテノイドの摂取量とされる分量です。その野菜や果物では、よく太陽にあたったもの、完熟したものに多く含まれています。なおサプリとして摂る場合には過剰摂取に注意が必要です。指示された量を守り、一度に大量に摂取することは控えることが大切です。